ストーリー

 湖と緑が広がる自然豊かな田舎町、羽生町。
 色とりどりのおとぎ話や伝承が残るこの町には、とある言い伝えがあった。

 羽生湖の片隅にひっそりとたたずむ洞窟――羽生洞。
 その奥には『フェアリーダスト』と呼ばれる妖精の秘宝が眠っている、と。

 幼い頃、主人公・遊佐大和は、異国の幼なじみである女の子とふたりで
 立ち入り禁止の区域にこっそり足を踏み入れ、その秘宝を探しに冒険へと出かけた。
 しかしその洞窟は、すぐに行き止まりとなっていて。
 秘宝なんか、どこにもなくて。
 夢は、冒険は、終わったのだと思っていた。

 時は流れ。
 羽生学園の2年生となった大和のもとに、北欧から留学生がやってくる。
 彼女の名はアイリス・マーフィー。
 かつて共に冒険に出かけた幼なじみにして、
 伝承上の存在でしかなかったはずの『妖精』の血を受け継ぐ女の子だった。

 アイリスの誘いを受けて、大和は再び羽生洞に足を踏み入れる。
 昔と変わらない寂れた洞窟を前に、彼女が手をかざすと、
 入り口が突然光り出し、不思議な紋様と共に異世界へと通じるゲートが出現する。

 『フェアリーダスト』は、本当にあったんだ――――

 ゲートを潜り抜けた先に広がるのは、
 大海と群島から成る妖精界『ティルナノーグ』。
 その世界に住む妖精からの頼みで、
 アイリスと大和、そして彼の所属するキャンプサークルの部員たちは、
 力を合わせて異世界の無人島を調査することになる。

 部活動の時間を使い、島を探索して。
 それはさながら、クラフトゲームのような冒険で。
 ――やがては、この島に眠る大きな秘密に迫ることになるのだった。

「さあ、大和。私と一緒に、フェアリーテイルを紡ぎましょう」